2000年7月より法律基準をクリアーしないと有機農業と名乗れなくなってます。
CONTENTS
有機JASマークができた理由は
戦前からあった有機農業でしたが、戦後をきっかけに化学農薬が使われるようになり、栽培方法も混在し消費者が健康を気にし出したからです。
多くの方はマークを気にせずに慣行農業野菜を購入しています
・現在では慣行農業が主流です。
・慣行農業は、大量生産することで野菜を購入しやすい価格にしてくれています。
・我々は信用経済のおかげでどこの販売店でも安心して野菜を購入できます。
現在の多くの栽培方法の慣行農法とは
栽培方法を気にしない多くの理由は、買い物をするお店を信用しているからです
・スーパーなどでは、野菜は生産工程や農薬の確認はできませんが、生産者の紹介や産地などをPOPにして販売しています。
・農林水産省はBSE問題を発端に2003年からトレーサビリティ法を導入しました。
・その他にアレルギー表示などが食品に多く見られるようになりました。
・こういった様々な取り組みのおけで消費者は買う時点での判断基準が増え、未然に何かを防げる目安が多くできることで安心して購入することができるようになりました。
野菜は全ての食物連鎖の始まり
・食物連鎖の始まりも植物プランクトンからです。
・多くの地球上の生物が植物を食べることからはじまります。
・野菜は、大地から必要なミネラル成分を吸収してくれているわけです。
・食物連鎖という自然界の仕組みは効率よく必要な成分を摂取できるようになっています。
野菜の特徴的な効果
野菜の有効成分を知れば、野菜選びが楽しくなる
例えば、よく食べる野菜に
アスパラガス
風邪予防、美肌、疲労回復
かぼちゃ
抗酸化作用強、免疫機能補助、風邪やがん予防、動脈硬化予防
キャベツ
食物繊維、抗酸化作用、消化を助ける、肌荒れ改善効果、疲労回復
小松菜
疲労回復、免疫力向上、カルシウム豊富、抗酸化作用
ごぼう
食物繊維が多い、腸内に溜まった毒素排出
タケノコ
老化防止、脳の活性化
玉ねぎ
デトックス効果抜群、血液サラサラに貢献
トマト
低カロリー、美肌、風邪予防、老化抑制、腸内環境調整、リコピン
菜の花
栄養のバランス抜群、抗酸化作用、免疫力向上、老化防止、美肌
にら
食物繊維、疲労、食欲不振、不眠、
ブロッコリー
美肌、むくみ解消、ダイエット、疲労回復、風邪やガン予防
ほうれん草
貧血、胃腸調整、美肌効果、風邪予防、
もやし
生活習慣病の予防・改善、動脈硬化予防、発酵食品と相性抜群
レンコン
風邪の予防、疲労回復、食物繊維、美肌、抗酸化作用、
など、現在では他にも150種類以上あり、毎年新品種も開発されているそうです。
太古の大昔からあった野菜
・歴史は古く、すでに縄文時代の福井県鳥浜貝塚遺跡からは、ゴボウ、カブ、アブラナ、リョクトウ、エゴマ、シソなどの種子が出土しており、栽培されていた事が分かるそうです。
・弥生時代前の稲作伝来以前からすでに農耕が開始されており、縄文時代には既に農耕が始まっていたということが推測できるようです。
※縄文時代は、約13000年くらい前から2300年くらい前まで約1万年間続いた時代とされています。狩りや漁が中心だっとされています。その後、米作りがはじまったとされ、食文化の生活様式が変わっていったとされています。
・1万年以上前に農業が誕生して以来、栽培植物は人間が食べれる新しい品種を作り出してきたそうです。人為的な選択や交雑、突然変異を発生したり、偶然の産物なども多くあるそうです。
・いろんな野菜があるのは先人達の創意工夫により現代の我々はいろんな野菜を食卓に並べることができているわけです。
戦後に効率よくたくさんの野菜を安定供給するために急速に伸びた化学農薬開発の時代背景
・1920年:農薬の使用が始まる
・1930年:日本の農村でも農薬が普及し始めヨーロッパやアメリカでも開発が始まる。農薬の用途も果樹や野菜の病害虫防除で、イネの病害虫防除に適した薬剤はありませんでした
・1950年:有機農業に戦後農薬が広く使われるようになる戦後の食糧難の解決のため農薬が必要だったこのあたりから慣行農業と呼ばれるようになる
・1970年:消費者は化学農薬の導入に対して健康被害を心配するようになる
・1971年:農薬取締法改正。毒性の強い有機合成農薬の多くが登録失効となり、より安全な有機合成殺虫剤へと更新
・1993年:慣行農業と定義があいまいだった有機農産物に関するガイドラインが発表
・2000年:「JAS法」による「有機農産物認証制度」発足。
「Japanese Agricultural Standard」の略(農林水産大臣が制定した日本農林規格)
※すべてがあいまいな定義のまま「有機」という言葉だけが使われていたので「有機」と名乗るための法律を制定
慣行農業と有機農業を分ける「有機JASマーク」
・農林水産省の有機農産物のJAS規格別基準を満たすこと
・禁じられた薬剤や添加剤などを使用しないこと
・遺伝子組み換え野菜でないこと
・2年(多年生の作物においては3年)以上の期間、禁止化学合成農薬や化学肥料を土壌や野菜に使うことも禁止されています。
・たい肥(易分解性有機物が微生物によって完全に分解された肥料のこと)土づくり
・化学肥料や農薬を使用しない
・土づくりだけでなく生産過程の多くのルールをクリアー
・品位・成分・性質など品質に関係する基準、生産方法に関する基準
・このJAS規格を満たし、検査に合格しないといけません。
・合格してはじめて「有機JASマーク」を付けることができるようになります。
・「有機JASマーク」がなければ「有機〇〇」と表示できないのです。 など
有機農業で使用できるのは、31種類の認定された農薬だけ
有機野菜の「有機」とは
・オーガニック(英語)ともいう
・化学肥料や農薬などの「無機質肥料」を使用しない
・「有機質肥料」で栽培すること
・1950年以前は、有機的農業が普遍的だった
無機質肥料とは
・人造肥料ともいう
・鉱物などの原料から化学的に合成して作られた肥料(化学肥料)
・水に溶けやすく、すぐに植物に吸収される
・原料や製法により速効性と緩効性がある
・施肥過多による肥料障害に注意が必要
・肥料三要素(窒素、りん酸、カリウム)
有機質肥料とは
・有機質肥料とは、生物由来の資源を原料とする肥料である。
・基本的に有機質を成分とする
・動物の糞や草木の灰は無機物でありながら有機質肥料に分類
農薬は農業の生産性を高めるために使用される薬剤なのです
・実は近代化された農業では農薬は大量に使用されているそうです。
・人体に対する影響をもたらす農薬も多くあったそうです。
・安価にするためには大量に作る必要があります。
・使用できる物質や量は法律等で制限されているそうです。
農薬が増えた大きな要因は、消費者に対しての販売競争から増えたそうです
・タカチが良い
・色艶
・虫食いがない
・見た目がキレイ
・見た目がまっすぐ
・実がしっかりしているように見える
・安いほうが良い
・質より量
・欲しい時に買いたい
・欲しい時に売っててほしい など
安定的に消費者が好む野菜を供給するためには農薬がかかせなくなったわけです。
農薬の歴史を詳しく知りたい方は、「検索 農業工業会」
残留農薬への注意
・農薬の使用基準は、化学の進歩と共に細分化され現在は4段階にわけられている。
・人が摂取しても安全とされている範囲をクリアーしなければなりません
信用経済の中でも健康管理は自分でするしかありません
・我々が消費する大量生産される畜産肉の餌も化学飼料(穀物・野菜)からはじまっています。
・例えば、安価な海外産では本来牛は牧草が主食ですが、安価なコーン飼料にすることで牛は穀物を消化する機能が優れていないので、胃の中でO-157の何倍もの発生原因となっているそうです。
・もちろん殺菌はされていますが、牛パテなどを使った加工食品が多くあります。
・この抗生物質は養殖環境が不衛生なためになる病気を抑えるためのものでだそうです。
・環境が悪くなるのは、大量に押し込めて生産しないと採算が取れないからだそうです。
・それを人間が長期的に摂取することでの将来の不安材料にもなっています。
・効率のための化学肥料や農薬や抗生物質などが最終的に誰のために使われているというと、全ては消費者が大量に安価に食べれるように開発されたものです。
・しかしなぜ安価に売られているかまでは消費者も疑うことはありません。
・当時BSE問題時に国産が売れたかというと、やはり安価な輸入牛が売れてました。それは、消費者は安全確認より値段確認のほうを優先してしまうからです。生産方法の仕組みや流れを知らないからではないでしょうか。
・売れる仕組みを構築するのにも莫大な資金がかかっていますが、効率のコストであって健康へのコストではありません。
・現代の大量に作られている加工食品業界で生き残るためには化学と科学とバイオテクノロジーが常識のようです。
・多くの消費者は、信用経済の中で販売店に守られていると信じていてます。そして何かを確認するとしても個人の力では限界がありますし、実際にはできないでしょう。
・つまりこの「有機JASマーク」という目安は、生産方法を公開するという透明性では、非常に大きな一歩になっているということです。
野菜の種類は年々増えている
品種改良
・生物の遺伝的性質を改良する技術
・人工的にかけあわせをする技術
育種
・生物を遺伝的に改良すること
育種学
・育種の理論・技術に関する研究を行う農学の一分野
例)キャベツの野生種(=自然のままに存在する、人工交配されていない種)から
・葉が大きくなるとケール、キャベツ
・花が大きくなるとカリフラワー、ブロッコリー
・芽が球状になると芽キャベツ
遺伝子組み換え技術
現代では科学の進化で遺伝子組み換えができるようになり賛否両論に分かれています。
簡単にまとめてくれているサイト興味がある方は「検索:みんなのバイオ学園」
分かりやすい農薬表記の種類などわかりやすいサイト
・検索「安心安全の有機農産物」
・検索「カゴメ 野菜の選び方 無農薬野菜と有機野菜の違いと見分けポイント」
・検索「カゴメ 法律やガイドラインで分けると3種類」
2020年時点での野菜を作る農家の数
・総農家数174万戸
・有機野菜を手掛ける農家は3800戸
・検索「農林水産省 有機農業人口 令和2年」
生産量が少ないので有機野菜は宅配が主流になっています
・「オーガニック」とは農薬や化学肥料に頼らず、太陽・水・土地・そこに生物など自然の恵みを生かした農林水産業や加工方法をさすそうです。
・全てトレーサビリティ管理がしてあります。
・野菜は100%有機認証を取得しバリエーションも豊富
・妊娠中の方やお子さんの離乳食をきっかけに安心な食材を提供するため
・体のために、残留農薬や化学合成添加物を避けたい方
・健康のために食事で野菜を取りたい方
・買い物が不便で困っている方向け
・鮮度の良い、旬の美味しい野菜を食べたい方 など
まとめ
・野菜は太鼓の大昔からあった
・1900年頃は野菜づくりは10人に1人くらいの割合で行われていた。
・野菜の販売は作り手のモラルに全て委ねられていた
・昔は有機農業しかなかった
・1950年戦後以降化学肥料・農薬の開発より慣行農業が主流になる
・戦後の食糧難をきっかけに農薬は安価で大量に作れる仕組みをもたらした
・消費者の声に応えるために販売競争も激化し農薬の種類と数が増えていった。
・化学肥料・農薬の使用で有機野菜の定義があいまいになっていった
・国産より安価な輸入品が増えたことで日本の農業が低減していった。
・2000年に有機野菜を明確に差別化するために法律で定めた基準をつくった
・農林水産省のJAS規格基準内で栽培されたものだけが使える表記を法律で定めた
・有機JASマークは作り手の想いや消費者のために境目を作った。
・有機農業は31種類の厳選された農薬しか使用できなくした
・2003年にトレーサビリティ法が導入され消費者に開示される情報が増えた
・2020年には有機農業はだいたい500軒に1軒の割合
・現実的にはまだまだ大量に安価で販売するには慣行農法が主流。
・消費者は有機農業より安価な慣行農業で作られた野菜を選択。
・有機農業は自力で販路を構築し、慣行農業は販売店の信用で販路が確保されている。
全ては信用経済が作り出している
・消費者はお店にいけばいつでも野菜があると思っている
・いつでも買える状態は破棄も多く伴っていることをあまり知らない
・店頭で買える野菜は誰かが作ってくれていることを忘れがち
・安全な野菜栽培は全て生産者のモラルで成り立っている
・地域や環境によっても栽培方法が異なっている苦労ははあまり知られていない。
・一般消費者が求めているのは安価な慣行農業。
・これからは水耕栽培ももっと増えていく
・価格競争が結果的に化学肥料や農薬の数を増やす原因になっている。
・野菜の品種改良はコロンブスの卵
・生産の機械化は世の中の当たり前を作り出している。
・食に関する生命はすでにコントロールされている。
・有機化は生き物が行っている。
・有機物がない土からは生命は育たない
・持続化生産の重要性
・有機栽培の法律規制は、透明性の第一歩になった。
(20210909)